涙がこぼれ落ちる、その前に。





次の日の朝、やっぱり彼の噂で持ち切りだった。




だから、あたしの携帯には慰めメールがたくさんきて鳴り止まない。




あたしと彼、別れたのに……。




全部知ってる親友は、ただただあたしの頭を撫でてくれてた。




その日の放課後、あたしは彼とのいつもの場所にいた。




でも、ちょっと違うか。




彼がいないんだもん。
いつもの場所じゃない。




あたしは彼が昨日まで使っていた席に座った。




そこでシャーペンを手に持ち、届かないメッセージを書いた。




あたしも。
また会う日まで。