花びら達は靡かれてるものもあれば、 風に流れて散っていくものもあった。 その光景になぜか綺麗だと思った。 桜に見入っていると、どこからあたしを呼ぶ声が聞こえる。 ゆっくり声のした方を見ると、そこには――… 優しく笑っている、彼の姿があった。 見た目は、大人の男性っぽくなっているけど笑顔は変わっていない。 あたしは涙がこぼれ落ちる、その前に―――… 心からの笑顔を返した。 今、またなにかが始まる、そんな予感がする―――…。 END