涙がこぼれ落ちる、その前に。





するとなぜだろう、
上が無償に気になった。




この学校には他学年の階にはいっちゃいけないというルールがある。




たしか、後輩との喧嘩を防ぐためだっけ。




けどそんなのお構いなく、何かに引き付けられるように階段を登った。




最上階への階段にさし掛かったところで、人影が見える。




一段一段近づいていくと気づいたことがあった。




その人影は………、君に似てる。




さらに、何かを呟いている。




階段を登っていた足を止め耳を澄ました。




人の名前を呟いてる……、誰のことだろう。