「あの・・・お名前は?」

「花音です」


「花音さん
前なにかお父さんともめたり
したかな?」



「あぁはい」

この前の
家出した時のことか・・・


「多分それで花音さん家を出て行ったりした?」

「はい」


「それで
俊夫さんがおそらく花音さんを追いかけようとして
家を飛び出して
車とぶつかった・・・」


「車と・・・?」


「はい。運転手がそう言ってました」




わたしを
追いかけて・・・?


「うわあああああん」

愛の伝え方を
忘れたわけじゃ
なかった


ただ
伝えなかっただけ



伝わるのに
伝えなかった