シオン

もうやだ

走って走って走った

「はぁ・・・はぁ・・・」





「あっ
花音ちゃんどうしたの?」




振り向くけど
今の自分は絶対
目が赤くて
最悪な顔してると思う



「ごめん」



走った
苦しいけど
走った



傷口がズキズキする



体中の血が
足から流れ出ていくような感じがした





ズキズキするのは傷口じゃなくて
こころ?



涙がぽろぽろ
風に乗って後ろへ流されていく







そしたら
ある原っぱに着いた

どこだかわからない






そこに1つの花が咲いてた

見覚えのあるような
ないような・・・