恋色和音




それでも、心の片隅で願ってた。


同じ悩みを抱えている人とは、分かり合えるんじゃないかって。


――...和音のように溶け合えるんじゃないかって。


なんて、綺麗なこと、願っていたんだ。




「木島、ゴメンな!」


先生の声が聞こえて、思わずその方へ振り返った。