今の私たちを一言で言うなら、“和音”。


溶け合えた私たちは、和音になれた気がした。


だけど、それは、先生と、じゃなくて。





――別れ際。


「麻奈美......」


「ん?何?」


「あの.........」



躊躇って、作り笑いをして「やっぱり、なんでもない」と答えた麗奈に少し疑問を持った。



そして、それが、涙の結末に通じているなんて――...


このときは知る由もなかったんだ。