恋色和音




―――ガラッ


教室に入り、中を見渡すと、窓際の席に座っている一人の子の後姿が見えた。


教室には、その子しかいないようだった。


そして、その子の後姿が小刻みに震えていて、泣いているのが分かった。


その子が、麗奈だということも、すぐに分かった。


私は、麗奈の元へ歩み寄った。