未だに橘先生が撫でた部分が温もりを残している。 その部分を心で笑みを浮かべてそっと触れながら、鞄を取りに自分の教室へ向かっていた。 私、木島 麻奈美。 来年受験を控えた中学2年生。 学級委員を務めていて、周りからはよく真面目だとか優等生だとかって言われてる。 何でもきっちりやって、何でもしっかりやり通す、それが私。 それが、木島 麻奈美。