恋色和音




「夏休みのある日、私とその子で海に遊びに行ったんです」


「うん」


先生は相槌を打って、私の話を聞いてくれた。


「だけど、最初は、ただその子の家に遊びに行く予定で、親には海に行くなんて言ってませんでした」



どんどん話していく度、ぎゅうっと胸が押しつぶされそうになった。


その感覚を抑えながら、私は続けて話した。