恋色和音



私は、先生に声をかけるかかけまいか、数秒悩んだ。


先生は、私に気づいてはいなくて、ずっと窓の外を見つめたまま何処か思い悩んでいるような気がしてならなかったから。


そんな先生の元に、話しかけるなんてことをしてもいいだろうか。



だけど、すぐ傍に好きな人がいるんだと思うと、どんな状況でも手を伸ばさずにはいられなかった。