「別に、菊川君がこれで出してもいいと言うならいいと思うけど...」


音楽の評価が下がってもいいと言うなら......。


「じゃーいーよ、それで」


そう言って、菊川君は席から立ち上がって、教室を出て行った。



「はあ........」


菊川君が出て行った後、私は深いため息をついてしまった。



――悩みの種が増えてしまった......。

麗奈のことだけでも結構悩んでいるというのに......。



落ち込んだ私は、今出しに行く気になれなくなり、放課後にでもプリントを出しに行こうと思った。