先生と別れて、麗奈と一緒に帰る。


帰り道、心配そうにする麗奈に聞かれた。



「...どうだった?」


「大丈夫だったと思う。ちゃんと伝えたいこと伝えられたし」




――...先生に一度も伝えたことのない、本当の思い。


それはまだ、伝えられなかったけれど。



きっと、ずっと伝えられないままだと思う。



私の秘めた、先生への本当の思いなんて。