恋色和音





そんな言葉を発した後で、数秒思った。




――...じゃあ、私の傷は?


私の傷は、治せるのだろうか。


この先に、幸せは訪れてくれるのだろうか。



ずっと、先生のことを一途に思ってきた。


簡単に、新しい幸せを見つけることなんて――...。



そんなこと、できるのかな。