「別に...、好きとかそういうわけじゃないから。学級委員だから手伝っているだけ」 私は、そう言って鞄を肩にかけてスタスタと教室を出た。 「逃げるんだね」 教室を出るとき、また麗奈の声が聞こえて、足がピタリと無意識に止まる。 ああ、イライラする。 いちいち言ってこなくたっていいじゃない。