恋色和音




「その彼女は、俺の元教え子で、彼女の方から告白してきたんだ。彼女が俺の生徒だった頃に」


胸が苦しくて聞きたくないはずなのに、何故か耳にするりと入ってくる。


「その時は、断ったんだ。その子のことが心から好きだった。だけど、付き合うっていう自信や勇気は何も持てなかったから。俺はその時彼女を傷つけた」



「................」



「そして、彼女が卒業して、もう一度俺の元に連絡が入ってきたんだ。付き合ってくれませんかって。俺はOKをした。そして今、結婚の話までになっているんだけれど」