瑞「なっ・・・に・・・・・・?」

 ふいっ

あたしは言いながら顔を背けた。

あの瞳に見つめられたくなくて。

あの瞳を見てしまうと・・・

逃れられなくなりそうで。

翔「なんで顔そむけんの?」

尚も櫻井翔はあたしの顔を見ようとする。

一体何・・・?

何しに来たの・・・?

 バッ!

あたしは思い切って顔を上げ、言い放った。

瑞「一体なんなのあんた!急に来たと思ったら手錠なんかかけるし!意味不明!早くどっか行って!」

息もせずに言ったあたしは、はぁっと一息ついてから、また部屋の隅に向かう。

翔「待てよ」

瑞「・・・・・・・・・・・・・・・」

翔 ニヤッ…

瑞「・・・・・・・・・・・・・」

絶対・・・・・・・・罠になんかかからないから。

そう思ったとき。

 ぐいっ!

瑞「きゃぁっ・・・!」

 がちゃん・・・

翔「暴れると、ろくなことないよ?」

瑞「っ・・・─外してっ!!!!外してよっ!!!!!!」

あたしはもう・・・・・・

身動きが取れなくなっていた。

だって・・・・

手だけじゃなく、

足にも手錠をはめられてしまったから・・・