「何をやっておるか貴様は」

翡翠が鞘に納めたままの川蝉で、龍娘の頭をコツンと小突く。

「いや、だって…」

シーザに頬擦りしながら困惑の表情を見せる龍娘。

「何かこう…襲いたくならんか?コイツ」

「ならん!」

バッサリ一刀両断する翡翠。

流石、こはく命の剣豪様はシーザのフェロモンに惑わされないらしい。

が。

「まあいいではないか、むしゃぶりついて減るものではなし」

特に考えを改める様子もない龍娘。

「で、では先生の次は私が…!」

お嬢様が言い。

「僭越ながらその次は私が…」

二宮も挙手する。