次に思い出すのは小学校低学年。

放課後にクラスの女子数人に呼び出されたシーザは、訳もなく囲まれて揉みくちゃにされた。

非リア充から見れば『子供の頃からプレイボーイなだけじゃねぇか』と思うかもしれない。

が、よく考えてみて欲しい。

何かにとり憑かれたように数名の女子が、説明もなくむしゃぶりついてくるのだ。

思春期真っ只中のシーザにしてみれば、ただ翻弄されるしかない。

そこに恋愛感情などというものは感じられず。

シーザはその日、自宅で辞書を開き、『蹂躙』という言葉の意味を覚える事になる。