後宮に上がるとき、その実家が娘に多くの着物や簪やらその身を整えさせて、宮へ上げる。 露の場合は、実家が村全体と言うことになるのだが。 「宮様。私たちにも、威厳というものがございますれば。この娘をこのままやるわけには・・・」 「別によい。着物も簪も。すべて私が揃える。他の妃など比べものになるぬほどに。」 月都の宮が狼狽する里長に、にっこりと笑って言う。 「ようやく見つけたのだ。片時も手放したくはないのだ。」 この言葉に、村中の乙女らがのぼせたのは言うまでもない。