恋の香り~ダブルクロス~



でも、ここにいるのは優斗。


陽斗だったら、この後、冗談に決まってんだろ! って笑うはず。


こうやって抱きしめられてこんなこと言われてる以上、ウソじゃないんだよね?



「優斗!」


「……若葉はさ……こんなんでいいの?」


「えっ?」


急に優斗がわたしを引き離して目が合った。


昔を思い出すような優しい目。


何か…すごく照れくさくなって思わず目を反らしてしまう。