【短】涙弱男

確かに俺は泣いてる里沙が気になってたけど、でもやっぱり落ちたのは……


「最後に笑ってくれれば、泣いてもいい」


その笑顔。


だから、どっちも今なら納得できる。


「俺は泣いてる里沙も、笑ってる里沙も好きだ」


「……ヒック…ありがと…っ」


泣きながら笑った顔は、どうしようもなく不細工で。

こんな奴、他を探したってどこにもいないと思う。


「……雄大がモテる理由、俺分かった」


「俺も!だって普通、こんな大勢の前であんなクサい台詞吐けねーよ!」


勝手に後ろで盛り上がってる男達は放置の方向で。


ソッと里沙を抱きしめた。


「にしても、すげぇ顔」


耳元でクスッと笑いながら呟くと、過剰にアタフタし出して、それもまたかわいい。