「パパー。ママー。虹がでてるよ」


「愛菜待ちなさい」


走り回る愛菜。


「つこけても知らないよ」


そう言ったそばから


ずぼっ


見事に転けた愛菜。


「ママ、痛い…」


「だから走ったらダメだって言ったでしょ」


「だって虹が…」


雨上がりに空を見上げるとうっすらと虹が掛かっていた。


「愛菜はママに似て泣き虫だな」

猟が笑ってくる。