「ど……ういう……こと?」



美春は



キョトンとして立っていた。





「……今の忘れて……っ」



思わず口から出ただけ。




そう、本音じゃないよな……?






「奈央……君……っ」




「何したらいいのか、教えてください」




俺は服を着せてくれた



2人に向かって



呟いた。




「わっ……分かった」




少し曖昧に答えた。




「じゃあ



奈央君はこっちに……「7時っ」





「「え?」」



2人も俺も



突然、聞こえた声に



遮られたので





驚いていた。




「今日の7時、出会った場所に



来る事っ!」





泣きそうな声。




美春の声だ。






「……」




俺は返事をせずに



教室へと急いだ。






「くそっ……!」




やるせない気持ちと



苛立ち。







ホントは分かっているつもりだった。







『美春の事が好きなんだ』って。