階段を下りると



いい匂いがして





犬のように


鼻をクンクンと嗅いだ。





「あっ……奈央、下りてきた」



そう呟いたのは



澪梨姉ちゃん。






「あのさ、明日



用事あるから




早く起きる」






「うん、分かった。



私達も用事があるの。





夜、遅くならないといいけど」







それを聞いて



少し安心した。





「ねぇ……



澪梨姉ちゃんは




いつまでこっちにいるの?」





用意してあった箸を



握りながら




尋ねる。





「ん~とねぇ……


文化祭終わってから」





「文化祭っていつ?」




何の迷いもなく


続けた。





「明日」