「幼稚園児?」



なぜかその言葉だけを



繰り返す。





「何で疑問系?」



目を細めながら


尋ねる。




「へ?



だっ……だって……




それを言うなら


小学生じゃないの?」





クスッと笑うのを



ただ見ていた。





とたんに



謎が解けて


俺は口を開く。




「俺、小学生だけど?」













シーン……。





「はぁっ?!




何言ってんの?



冗談は通じないよ?」




どうやら



俺の事



中学生だと思っていたらしい。





まぁ身長だって高い方だし



小学生に見えないって



何度も言われた事はある。





「冗談な訳ねぇだろ。



俺は小学生っ!



今、小6だよ」





「うっそ……!


キミ、小学生?




見えない……。




いっそ、もう言っちゃおうかな?」





『何を?』と



聞く時間をももらえず



続ける。




「文化祭っ!!



さっきのメモ



文化祭の日にちと時間が書いてあるの。





キミが来てくれたら


盛り上がりそうだなぁって思ってさ。




キミ、中学生に見えるし



ぜひ来てほしいの。





お仕事、よろしくね♪」