「そ……だね。



私は春生まれだから



美春だね……」




妹はショートパンツに



ピンクのブランド物の



Tシャツ。





「お父さん……お金持ちなの?」



「……」



妹はただ


声に出さずに




頷いただけだった。









変わっている。



もう


前にようには







戻れない。




そんな気がした。



「そっかぁ……。



お父さんじゃ



ブランド物なんて


買えるお金……


稼げなかったからね」




すると



妹は心配そうな顔をして


見つめた。




「お姉ちゃん……楽しい?



なんかきつそうだよ。



辛いの?」




「ううん……楽しいよ?



今日ね、面白い子に会ったんだ。






素直じゃないけど


かわいくて




カッコいいって


思ってしまったの」





すると妹は



笑顔になって


「そっかぁ!



お姉ちゃんは好きなんだね。



その子の事」








「へっ……?



ちっ違うよっ!


あんなやつ……恋愛対象に



入んないよぉ」





その言葉を聞いて


妹は首を傾げた。






「男……っ?!」






えぇっ!!!???



「なっ……なんだと思ってたのよ?」






「女……かと思ってた」