「えー、じゃあちょっとね、新しい先生が来てるから自己紹介とかね、質問とかある人ね、…すいません」
トークが苦手な先生は、入り口にいる人に手招きをした
(ていうか先生だったんだ…)
その人は先生の手招きに気付くと、歩いてこっちに向かってきた
ちらほらと生徒が喋り出す
その人が皆の前に立つと同時に、先生がぱんぱん!と注目を集めた
「今日から新しく入った体育の藤水です。えーと、まぁ、持つのは一年と二年やから三年生は関わりないと思うねんけど、見掛けたら声掛けてな!えー、よろしく!」
がらがら声で関西弁な藤水…先生の第一印象は、『鼻声で、関わりのない人』となった
そこからは興味を持つこともなく、ただボーッと過ごしていた
他の生徒が質問している中、
(早く体育しないかなぁ)
と考えていた
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