紫陽花のキミに。







「だからだめなのよ、あんたは!」





は?






「いい!?恋愛なんてのはね、自分がどうしたいかにかかるの!」





あぁ
なんか語りだしたし…







「あんたは恭子ちゃんとしゃべりたいんでしょ?」






「バッ、名前出すな」




俺に構わず

べらべらと好き勝手に喋りだす結衣






「恭子ちゃんだって女の子なんだから、いつ彼氏ができたっておかしくないのよ?すなわち、あんたがもたついてるうちに誰か他の人に取られるかもしれないって言ってんの!だから、私があんたの恋愛指導をして、あんたが見事恭子ちゃんを彼女にする!わかった?これでも私、恋愛については詳しいから頼もしいんだからね!」







あーもう勝手にしてろ






俺はソファーに寝そべった。






結局ただの居候



まぁ、最初からカテキョなんて必要なかったんだけど






どちみち、めんどうな奴にひっかかったってわけだ。







先が思いやられる…。







深いため息と共に俺は目蓋をおろした。