「え?え?ちょっ、悟?」
顔を真っ赤に染めて
困惑している結衣。
「プッ…」
思わず俺は吹き出した。
「はぁ?何!?」
更に頬を赤くする結衣
それを見て、俺は腹を抱えて笑った。
「何本気で焦ってんだよ、冗談に決まってんだろが」
目尻に浮かんだ涙を拭いながら片目で結衣を見た。
「なっ…最っ低!」
そう叫んだ結衣は
頬を膨らまして外方を向いた。
ざまーみろ、ばーか
俺はそう心のなかで呟いた。
「あたしはあんたの先生なんだからね!」
あくまで強気に戻る結衣
「じゃあ俺はお前の主人ってとこか?」
住ましてやるんだし
いつまでも上から物を言われてちゃ
まるで俺が居候
こんなやつに主導権握らせてたまるか
「うるさい!あんたはただの生徒だっ!」
そう言い放って結衣は俺から離れていった。

