「寒いのに屋上で

しかもひとりでパン食べるってさみしくないの?」







教室を飛び出して向かった先は屋上。


一階から五階まで駆け上がったから息があがっている。





わたしは呼吸を整えると
フェンスに寄りかかりながらコンビニのパンをだるそうに口に運ぶ久保寺にそう問いかけた。







「…は?別に。
……てか誰?」




怪訝そうな顔で振り向き
わたしの顔をみると一瞬だけど驚いた表情をした。






「2-B 25番 泉梨華。」





「……………。」



知ってるとおもうけどあえて丁寧に言っておいた。