俺はホッとしながら、席に着く。 「愛莉珠ちゃんに会うの久しぶりだわ♪」 お袋の顔全体に楽しみって書いてある。 あれ? じゃ、親父もお袋も婚約者の顔知ってるってことか!? ってことは、知らないの俺だけ!? マジかよ〜。 いや、でも親父とお袋が気に入るくらいだからな。 ブサイク……じゃないはず。 名前も愛莉珠だし。 すると、ドアが開き、風織乃社長が入ってきた。