【愛莉珠】 はぁ…………。 私は近くの海まで走ってきた。 なんか、心の中が真っ黒に染まってしまったみたい。 日が暮れて、辺りが暗くなる。 ただ波の音だけが聞こえる。 「う……うわぁぁぁぁぁあん!!」 私は波に怒りをぶつけるように泣きつづけた。 のどが潰れてしまうんじゃないかと思うくらいの大声で叫びながら。