俺は、車を降り、マンションへと足を進める。 「遥輝せーんぱいッ?」 「!!??」 聞こえるはずのない甘ったるい声。 近づいて来るハイヒールのカツカツという音。 背筋が凍った。 陽向、は……さっき帰ったばっかだ。 ふ、振り向けない……。 すると、後ろから俺の腕に手を絡ませてきた。