「善は急げといいます。では、ちょっと失礼しますね。」 陽向はそういうと携帯を取り出した。 「もしもし。沙羅?今から遥輝君の家に行ってくれない? うん。今すぐ。 え?口答えするの? うん。そうだよね、沙羅はそんなことしないよね。 じゃ、10分以内に行け。」 そういうと、一方的に電話を切った。 「今から沙羅が遥輝様の家に向かいますので、聞いてもらいましょう。沙羅には後ほど詳しい内容を伝えておきます。 では、いってらっしゃいませ。」 気がつくともう会社の前だった。