結局、愛莉珠は俺が家を出るまでよそよそしかった。 「俺、なんかしたのか?」 陽向の運転する車に乗りながら独り言をつぶやく。 「愛莉珠様と何かありました?」 「ん。なんかよそよそしいっていうか……。」 てか、俺、昨日どうやって帰ったんだ? 全ッ然覚えてねぇ。 まさか酔っ払ってなんかしたとか!? 「愛莉珠様がよそよそしい、その理由を知りたいですよね?」 「え、そりゃな。気まずいのやだし。」