やっと分かった
あたしには応援も協力もできない。
あたしは上川君が好き。
大切な友達でもこれだけはゆずれない!
正々堂々とライバルになる!


あたしは上川君と一緒に学校へ行った。




「結愛ーー!ちょっと来て。」


「うん。なにー?」


あたしは、とてつもなく嫌な予感がした。




「とぼけないでよ!あたしが上川君の事
好きなの知ってるくせに!一緒に学校
来たこと知ってるんだからっ」



「それは途中で会ったからっ!」



「そんなの嘘じゃん!好きにならないって
言ったくせに。好きじゃないって言ったくせに!
最低っ嘘つきなんて上川君は好きになんか
ならないからっ!」



「聞いてよ真奈っ!あたし・・」


「聞きたくないっあんたなんかから
聞くことなんかなにもない!!」



わかってる。こうなることがわかってて
身を引かなかった。
あたしがいけないって分かってる・・・
友達の好きな人を好きになった
あたしが悪い。



「真奈・・・。あたしね、
上川君のことが好き。」


「聞きたくないって言ってるでしょ!?」



「だからあたしは、真奈と正式にライバルに
なりたい。」



「うるさいっ!!今更言わないでよ」




「ごめん。だけど絶対負けないから」



「勝手にすれば!?あたしはあんたみたいな
弱虫とは違う!!あたしの方が何倍も何倍も
上川君の事好きだもん。」





キーンコーン―――


真奈が最後まで言った直後に
チャイムがなった。


あたしは結局真奈の事を傷つけてしまった。
でも、ライバルになれたみたいで
よかったぁ・・・。


あたしは小さくため息をついた。