[美憂‥‥。]



美憂と東條さんを会わせたくなかった。


また、あぁなるんじゃないかって、
底知れぬ恐怖に駆られて。


美憂が本当に大切だから

失うのが怖くてたまらない。



(どこにも行くなよ。)



その柔らかい髪を撫でて
俺は一人そう願った。