『優しくしてください。』




["兄貴"待ってるんですか?]



[‥‥え?]



[久しぶりですね、美憂さん。
覚えてます?俺のこと]



"美憂さん"



そうあたしの名前を呼ぶのは、



[うそ‥‥、幸哉(ユキヤ)くん?]



[正解です。]



満面の笑みで笑う彼をやっと
思い出せたあたし。


三年でこんなに変わるものなのかって
くらい変わった幸哉くんを
まじまじと見ていると



[照れるんで、あんま見ないで
ください]



、と怒られてしまった。