高台院から少し南、二年坂と産寧坂の中間くらい。雑誌に名前が出ても、電話番号はおろか、定休日も営業時間も教えてくれない店がある。
マグロ丼の名店、えん○うである。コチュジャンだれのユッケ風のそれは、中とろと赤身を程よくご飯の上に散りばめた瑠璃色のご馳走なのだ。
地味だが職人気質の店主の丁寧な仕事が、なくなり次第閉店、ランチのみ、口コミのみ、というスタイルにも関わらず予約の絶えることのない人気を呼んでいる。
惜しむらくは、ここを見つけるのに結構な探索を必要とするところ。
観光客で溢れかえる路地から居住地区へ入って、なおかつ小さな看板を見つけなければいけないのだから。
しかし、見つけた後に訪れる『口福』は、探す苦労をその一刹那において忘れさせてくれることであろう。
京都にお越しの際は是非とも。
では二軒目。
