さて、そんな桜が美しい円山公園であるが、秋は秋で麗しい。西陽を背に見上げる秋の東山は、動乱期の古都を走り回った才谷はんと庄屋の慎太郎に抱かれて何とも荘厳な趣である。

 そこへ、

「おみぁさんらばかりで盛り上がっとらんで、私も仲間に入れてくれんかねえ?」

 と、高台さんがしゃしゃり出れば時代を越えた愉しげな会話が聴けそうな気がする。

 高台さんといえば太閤秀吉の正室であるが、この現代に生きていれば、是非とも紹介したい店が二軒ほどある。