繋いだ手




「麻奈~おはよー」

教室にはいると、由貴がひらひらと手をふり
私に笑みを向ける。


「由貴~」
私はパタパタと由貴のもとへ駆け寄ると
うなだれた。


「どおしたのよー」
ぽんぽんと私の頭をなでる。
まるで私のママのように。


「胸がね、苦しいの」

「苦しいねー…

もしかして、麻奈
恋でもしたとか?」

「え゛ーー!!!!!」
私は驚いて、大きな声をだしてしまい
クラスのみんなが
私に注目した。

「す、すみませーん」
とりあえず謝り、
由貴の話を聞く。


「恋だよ、恋」

「なんで由貴は恋ってわかるの?」

「そりゃうちも恋くらい
してますから!」

といいブイサインを作る由貴。