だけど僕は
この後の村上の言葉に驚かされる事になる。




「やっぱお前、倉本の事好きなんだな。」

「……は?」



何言ってんだ、こいつ。




「いや、だってさ。普通そこまで落ち込まないだろ。」


牛乳をぐいっと飲み干した村上は

「それって、お前が倉本を好き、って事なんじゃねぇの?」


そう言って立ち上がる。





口を開けて
呆然とする僕に村上は捨て台詞を吐いた。



「いい加減、気が付けって。」


ポンっと僕の肩を叩いた村上は
鼻歌混じりに屋上をあとにする。






一人残された僕は
目の前に広がる青空にただ、呆然としていた。





…僕が、樹里を好き?










………まさかっ!