約束した場所は

自転車置き場の隅に
1本だけ植えてある

垂れ桜の下。


桜の木の下に立つ野恵くんは
思ってた以上にかっこよくて
スタイルもよくて

すごくドキドキした



『あ、立花さん』

ちょっとだけ笑って振る手


すきです って4文字が
なかなか出てこない


「えっ…と、あの」

『ゆっくりでいいよ』


コンクリートの塀みたいなところに座って
わたしと同じ視線になる野恵くん


「のえ、く…ん」


すき スキ あなたが すき



〜♪


チャイムが鳴る



「す、き…」