「何がただいまよ。あんたの家はここじゃないでしょ」



料理中のお母さんが、お玉を持って台所から顔を出す。



「だって、夏高帰り遅くて外食だしさあ。1人でご飯食べても美味しくないじゃん」



そう言いながら、雪姉はお母さんが作った煮付けを口に入れた。



「うーん。やはり母の味だよねえ」