「た、たまには美味しいもの奢ってもらおうと思って」



涙を振り払うようにあたしは思い切り元気よく言った。



「え…」



一瞬、驚いた表情を見せた後。



雪姉の顔が、ぱあっと明るくなった。



「うん!行こう!」



心底嬉しそうな顔で雪姉が微笑んだ。