季節はずれのため、砂浜を歩いているカップルがいる位で、あたしが知っている騒がしい海とは別の顔をしていた。 「今年はみんなで来れなかったな」 タバコに火をつけ、夏兄が呟く。 「来たかったな、みんなで」 遠い目をして夏兄がもう一度繰り返した。