LOVE・ラブ・らぶ-先生と描くsweet life-




この電車は時間問わず、いつも込んでいる。


歩が乗車した時間帯はまだ通勤ラッシュや帰宅ラッシュに比べれば少ないが、他の路線に比べれば多い。


大抵イスには座れない。


歩は立ち乗りに慣れているので真っ先にドアの近くに行き、つり革を掴んだ。



乗り慣れた電車のはずなのに周りが気になる。


電車の中の人々は大抵、ケータイをいじってる、音楽を聞きながら上の空、読書をしているなど、誰とも視線を合わせないようにしている人が多い。



それは日頃の歩もそうしているから分かっている。


だけどあんな写真が送られてきた以上、気にしちゃダメだと考えても気にしてしまう。



誰かがあたしを見ているのではないか。


でも歩がキョロキョロと周りを気にしながら見回したとすれば逆にあやしい。


歩は恐怖心を抑えて最寄り駅に早く着くことを祈る。


歩の最寄り駅は快速線は止まらない駅で、ローカル線に乗るしかない。


しばらく電車に揺られる。


それに大学から少し離れていて、乗る時間も長い。


『早く着かないかな』なんて考えてる時のことだった―――。