歩は自分の部屋に行き、肩にかけていた通学用の鞄を床に降ろしてから自分も腰をおろす。


そして封を切る。


頑丈に封されてあり、手で切るにはぐちゃぐちゃになるのが目に見えているので、最初からハサミで切り取る。


封筒の中身を出すとバサバサッと何かがたくさん落下してきた。


写真のようだ。


「写真――――……?」



歩はそれを手に取ろうとした時、言葉を失った。



その写真に写っている被写体は全てが歩だ。


だがこんな写真知らない。


写真に写っている自分のファッションや風景で大体いつ頃かなど分かるものはあるが撮られているなんて知らない。



隠し撮りだ―――――。



追われてる感覚がするのはこれを撮っている人が歩をつけているから―――。


そう考えただけで、身体の中から上へ上へと何かが押し上げられてくるような感覚がした。