「………ううん、大丈夫だよ」 歩は咄嗟に嘘をつく。 さっき、先生は電話で、『今、保健体育の授業を受け持ってて、授業で使うプリントを作らないといけないから大変なんだ』と言っていたのだ。 忙しいのに邪魔なんてしていられないと言い聞かせて、先生の問いに否定した。 『………そう?』 「うん、心配してくれてありがとう」 歩はそう言って、これ以上嘘をつけそうになかったので、『疲れちゃってすごく眠いから電話切るね』と誤魔化して電話を切った。